のっちゃんの攻城手記−松江城


第四回目は「松江城」を紹介します。

天守閣のないお城の紹介が続いたので、今回はどっしり構えた天守閣のあるお城を紹介します。

昨年山陰地方へ旅行に行った際に立ち寄ったお城です。

松江城は、島根県の松江市にあり、ちょうど宍道湖のほとりの小高い丘に築かれているお城です。
山陰で唯一当時のままの五層六階の天守閣が残っています。
天守閣の大きさ(平面面積)では、姫路城に次いで国内2番目の広さを誇ります。
二の丸の立派な石垣は平成13年に復元されたばかりで、見応え充分です。
松江城は国の史跡に指定され、今は松江城山公園として整備が行き届いています。
特に県庁から大手門にかけての松並木付近がからの眺めがすばらしいです。

松江城をめぐる内堀(堀川)はほぼ往時のままの姿をとどめており、遊覧船での堀めぐりが楽しめます。 また、小泉八雲記念館、田部美術館、武家屋敷などの観光名所もお城の近くに集中しているので、 お城に興味のない方でも城下町の散策が充分楽しめます。
お勧めの見学ルートは、お城の大手から登城し、天守閣を見学したあと、搦め手(お城の裏口)に出て、 小泉八雲記念館、田部美術館、武家屋敷などを見学しながら、地ビール館で休憩。
このあとは遊覧船で大手前に戻るコースはいかがでしょう。
松江城だけでなく、松江の町も充分堪能出来ます。


【松江城紹介】
松江城は、堀尾吉晴によって慶長16年に築かれました。
堀尾吉晴は、豊臣秀吉の家臣で、秀吉亡き後は豊臣家三中老の一人として重用されていた人物です。
遠江浜松城12万石を領し、豊臣政権の中老職にありました。
慶長5年(1600年)、関ヶ原の戦功により堀尾吉晴・忠氏父子は、 出雲・隠岐合わせて24万石の太守となり、島根県の広瀬にある月山富田城に入城しました。
月山富田城は、難攻不落の要害であるものの、山地に築かれているため城下町が狭く、交通の便も悪いことから 宍道湖のほとりの亀田山に松江城を築きました。
城郭の広さは東西360m、南北560mもあり、周囲に幅20〜30mの内堀がぐるりめぐります。

堀尾氏はその後、3代(忠晴)で嗣子が無く断絶。
京極氏、松平氏と城主を変えて明治に至ります。
7代藩主松平治郷は、茶道で有名な「不昧公」で、茶道だけでなく藩政改革にも実績をあげた名君で 現在もなお松江の人々に不昧公の名で親しまれているそうです。


【攻城手記】
大手町前の駐車場に車を止めて、いざ登城開始・・・。
観光客が多すぎて、しばし足止め。
写真撮影のスポットも空かず、少し閉口ぎみ。 しようがなく、遊覧船の発着場からお堀端でもパチリ。



大手駐車場から見ることの出来る二の丸西側の石垣。
遊覧船の発着場とは大手門前の広場を挟んでの反対側にあたります。
それにしても立派な石垣だ。



大手前の木戸門跡から入城すると広々とした馬溜跡と呼ばれる平地があります。 ほぼ正方形の平地で、一辺40〜50mぐらいはあろうか。
戦に出る際に兵を集めて馬揃えする場所であったことからこの名前がついたのだとか。
この石垣は二の丸の石垣で平成13年に復元されたばかり。石垣の高さに圧巻。
写真に写っているのは井戸の跡。



大手門の跡を通るとここからは石段が続き、本丸に向けて上ります。
さほど急斜面でもなく、幅も広いので、比較的楽に上れます。
(平野部にあるお城は楽ですね〜。)



大手門跡を通ると二ノ丸下ノ段。
ここは当時はは蔵が建ち並んでいたととのことです。 今では、芝生の広場になっています。



さらに石段をのぼりつつ。
復元された一ノ門をくぐりと天守閣に至ります。
この門は敵が攻めてきた場合は、本丸を守る最後の門であるため 堅固に作られていたようです。



いよいよ本丸、天守閣です。
松本城や姫路城の様に派手さはありませんが、実質本意といった感じの どっしりとした天守閣には好感が持てます。
天守閣入口は他のお城にはない珍しい作りになっています。
天守閣の防備を強固にするため櫓が付いており、入口には鉄板張りの大戸があります。
天守閣地階は籠城用の生活物資の貯蔵倉庫として使われていた様で、 中央には深さ24mの井戸が今でも残っています。





いよいよ天守閣内部に入ります。
急な階段と天井が低いため、通行には難儀しますがこれは慣れたもの。
(しかし、5層6階って事は、5回階段上るんだよね〜。)
天守閣の内部には甲冑やら刀剣やら、松江城のジオラマなどが展示されています。
(これはどこのお城に行ってもだいたい同じなんだけど)
あと、ぜひ見て頂きたいのが柱です。
他のお城とはちょっと違います。
普通は大きな太い1本の柱を組み合わせるのですが、このお城の柱は、 柱と言うよりは厚い板を重ね合わせて鉄の輪っかで締めてあります。
当時の大工さんの技術力に脱帽。



そうこうするうちに、最上階につきます。
最上階は余り広くは有りませんが、展望がすばらしいです。
しばし、殿様気分。
松江の町と宍道湖が一望出来ます。
東西南北それぞれの展望がまた違っていて、飽きないですね。
今回は昼間でしたが、宍道湖に沈む夕日は一見の価値が有るだろうなぁ。





天守閣を堪能した後、上ってきた道とは反対側の北側に向かいます。
大手とは反対側の石垣は苔むしており大手とは異なった趣があり、まさに当時を忍ばせてくれます。
平成6年に木造で復元された北惣門橋を渡ると、大手とは反対側の城下に出ることが出来ます。
これで松江城の攻城も終了です。

ただ、このあたりには、小泉八雲記念館や田部美術館、武家屋敷などの観光スポットがあるので ちょっと足を伸ばしてみることをお勧めします。
あと、地ビール館もあって、汗をかいたあとのビールは格別でした(^^)
(あっ。運転はしてませんから大丈夫です。)


【メモ】
・交通アクセス
所在地: 島根県松江市殿町
鉄 道: JR山陰本線 松江駅からバス10分「県庁前」下車 徒歩5分
車  : 山陰道東出雲IC〜国道9号線〜県道37号線
駐車場: 大手門前の有料駐車場又は、城山西駐車場(いずれも有料)を利用。

・近くの見所
 小泉八雲記念館、小泉八雲旧居
  小泉八雲の生い立ちや愛用した遺品が展示されています。
(恥ずかしながら、記念館を訪れるまで知りませんでした。)
  (名前くらいは聞いたことありますけど・・・。)
 田部美術館
  松平不昧公ゆかりの茶道具などが展示されています。抹茶の接待も受けられるそうです。
 武家屋敷
  塩見小兵衛が居住していた屋敷で、ほぼ往時のまま残残っています。


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Text & Photo by Y.No


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